蜜蝋がどこで買えるかと言うと、アロマ専門店やはちみつ専門店、Loftなどの雑貨店などです。
普段目にする機会が少ないため、いざ欲しいと思ったときに、どこで買えるかわからないという方も多いのではないでしょうか。
蜜蝋が手に入れば、蜜蝋ラップやクリームは、自宅でも簡単に作ることができますよ。
なお、蜜蝋ははちみつを含むので、はちみつアレルギーや1歳未満の乳児には使用できません。
SDGs、サステナブルという言葉とともに注目されている蜜蝋。
今回は、蜜蝋がどこで買えるか、蜜蝋の種類、蜜蝋ラップやクリームの作り方など、詳しくお話していきます。
蜜蝋が売ってる場所は?100均・無印・カインズなど

蜜蝋は、以下のようなところで購入できます。
- 生活の木やカリス成城などアロマ専門店
- Loft
- 東急ハンズ
- 養蜂場
- はちみつ専門店
- ユザワヤ(蜜蝋ラップのレシピ付き)
- カインズ、ナフコ、コメリなどのホームセンター(木材に使用する蜜蝋ワックスのみ)など
100均・無印では残念ながら販売されていません。
蜜蝋とは、ミツバチがはちみつを食べて分泌する天然のロウ(ワックス)で、巣の原料となります。
そのため、養蜂場やはちみつ専門店では取り扱っている店舗が多いです。
また、蜜蝋からアロマキャンドルが作られるため、アロマ専門店でも取り扱いがあります。
なお、蜜蝋そのものでなく、蜜蝋ワックスなら、カインズでも販売がありました。
蜜蝋ワックスは木材に塗り込んで使用するもので、カインズの他、ナフコ、コメリなどのホームセンターでも購入できます。
ユザワヤなどの手芸品では、「手作り蜜蝋ラップ用のレシピ付き」の蜜蝋が確認できました。
店舗によって取り扱いが異なるので、一度問い合わせてみましょう。
ネットなら、楽天やAmazonなどでたくさん販売されていますし、比較して購入しやすいのでおすすめです。
蜜蝋、蜜蝋ワックス、蜜蝋クリームの違いは?

蜜蝋、蜜蝋ワックス、蜜蝋クリームの違いについて、それぞれお話していきます。
蜜蝋とは?
蜜蝋には「未精製」と「精製済み」の2種類があります。
未精製 | 精製済み | |
---|---|---|
色 | 黄色 | 白色 |
香り | 少し残る | ほとんどない |
特徴 | 不純物を取り除いただけで、自然に近い状態 | 漂白処理を行い成分を安定させたもの |
それぞれ形状は、「粒状」や、「ブロック」、「シート」などで販売されています。
粒状やシートは、自分で加工するのは楽ですが、その分ブロックに比べるとやや割高です。
ブロックタイプは比較的安価ですが、加工する場合にはおろし金で削る必要があり、手間がかかります。
蜜蝋ワックスとは
蜜蝋ワックスとは、蜜蝋をメインに、アマニ油やエゴマ油などの乾性油を配合したワックスのことです。
蜜蝋ワックスはいわゆる「塗料」で、木材や本革の「手入れ、艶出し」などの目的で使用されます。
天然素材のワックスで、自然な風合いを保てるため、無垢材にもおすすめです。
表面に被膜をつくって保護すると共に、撥水効果もあります。
蜜蝋クリームとは
蜜蝋クリームは、ハンドクリームやリップクリーム、ヘアバームなど、全身に使用できるスキンケア用品として使われます。
蜜蝋と植物オイルに加えて、アロマオイルが入っています。
期待できる効果はこちらです。
- 抗炎症作用と保湿力が高く、肌荒れ・手荒れにも使用できる
- 天然由来成分で、敏感肌でも使用できる
- 抗菌作用があり、ニキビを予防できる
- 髪のパサつきを抑える
使用するオイルによっても、好みの効能・香りが期待できます。
簡単に手作りできるので、作り方を紹介していきますね。
蜜蝋クリームの作り方

蜜蝋クリームは、蜜蝋と植物オイル、アロマオイルを溶かして混ぜるだけで約10分程度で完成します。
精製が不十分な蜜蝋は、ミツバチ、はちみつ、花粉などが混入することがあります。
蜜蝋クリームを作成する前に、パッチテストをしておきましょう。
使用するオイルによってアレルギー症状が出ることもあるため、オイルも肌に合うものを使用してください。
蜜蝋クリームの材料
- 蜜蝋(粒状がおすすめ)
- 植物オイル(ホホバオイル、カレンデュラオイル、ココナッツオイルなどお好みで)
- アロマオイル(お好みで。なくてもOK)
- はかり
- 湯煎用の容器(使用済みの瓶をよく洗ってアルコール消毒してもOK)
- 湯煎用の鍋や耐熱ボウル
- 割りばしや竹串など
- クリームの保存容器
蜜蝋は、粒状なら計量も楽で、削る手間もないためおすすめです。
使用前はアルコール消毒をしておきましょう。
蜜蝋と植物オイルの割合は好みですが、かたさは以下を参考にしてください。
基本の割合は「蜜蝋:植物オイル=1:5」
かために仕上げたいときは「蜜蝋:植物オイル=1:4」
やわらかめに仕上げたいときは「蜜蝋:植物オイル=1:6」
熱でやわらかくなるため、夏場に使用する場合は少しかために作るのがおすすめです。
一度固まった蜜蝋クリームも、再び加熱すれば液体に戻せます。
蜜蝋を多めにすると固くなりますので、調整してみてくださいね。
蜜蝋クリームの作り方
- 蜜蝋とオイルを湯煎用容器に入れ、軽く混ぜながら弱火であたためます。
- 蜜蝋の粒がなくなってしっかり溶けたら、熱いうちに容器に入れて粗熱をとります。
- 表面やふちの部分がうっすら白く固まって来たら、アロマオイルを数滴加えてよくかき混ぜます。
- 容器をトントンと机に打ち付けて、クリームの空気を抜きます。
- 保存容器のフタを開けたまま涼しいところに置いて、しっかり固まれば完成です。
蜜蝋は65℃前後で溶けますので、湯煎であたためましょう。
また、蜜蝋はロウなので、そのまま流すと排水管の中で蜜蝋が固まり、詰まりの原因となってしまいます。
使用した容器は、クリームをよく拭き取ってから洗いましょう。
使用するときには、体温でクリームを溶かしながら塗ります。
高温・多湿・直射日光を避けて、1~2か月を目安に使い切りましょう。
1つ作っておけば全身に使用できますし、必要な分だけ自分で量を調整して作ることができるのもメリットですね。
蜜蝋ラップの作り方

蜜蝋ラップとは、天然油分をオーガニックコットンに染み込ませたエコラップです。
蜜蝋ラップは市販品でも販売されていますが、自宅でも簡単に作ることができるので、サイズ違いで何枚か作っておくと便利です。
準備物品はこちらです。
- アイロン
- 好みの長さにカットした綿の布(薄いものがおすすめ)
- クッキングシート
- 新聞紙
- 蜜蝋(粒状かシートがおすすめ)
布が分厚いと固いラップになってしまい、包みにくいため、薄いものを選ぶのがおすすめです。
蜜蝋は、2mmほどの厚さにした蜜蝋シートが一番簡単です。
- 布を好きな形、好きなサイズに切ります。
- アイロン台に新聞紙を広げておきます。(ロウがはみ出たときに吸い込んでくれます)
- 布より大きめに切ったクッキングシート、その上に布を置き、さらに上に蜜蝋を2cm間隔でまんべんなくしきつめます。(または蜜蝋シートをちぎって置きます)
- さらに上から布より大きめのクッキングシートをかぶせます。
- クッキングシートの上から低温のアイロンをあて、蜜蝋を溶かして布になじませます。
- だいたい溶けたら、布の中心から外側に向かってアイロンを動かすと、均一な仕上がりになります。
- クッキングシートからはがして1分ほど乾かして完成です。
一度で裏面までしっかり染み込むので、裏返してアイロンをする必要はありません。
仕上がりはパリッとしていますが、蜜蝋ラップは体温ほどの温度でやわらかくなり、冷たくなると固まる性質があります。
使用時は手で包むようにしてやわらかくして形を整えればOKです。
冷蔵庫で冷やすとさらに固まるので、しっかり蓋をしてくれます。
作りたての蜜蝋ラップは匂いが強いですが、徐々になくなってきます。
蜜蝋ラップは衛生的にどうなの?

蜜蝋ラップは洗って使用できます。
使用後は水洗いし、毎日使用しても1~2年使用できます。
蜜蝋は抗菌作用も高く、数時間で大腸菌を死滅させるほどです。
天然の保湿性もあり、自然の力で食品を衛生的に長く保管することができます。
プラスチック製のラップにはない通気性があるので、蒸れることもありません。
使用後は土にかえすこともできるので、環境にも優しいですね。
蜜蝋ラップのお手入れ
長く使用するには、熱を避けて、風通しの良い場所で保管するのがポイントです。
野菜などを包んだときには、冷たい水で洗って乾かしましょう。
汚れがひどいときには、アルコール不使用の洗剤を少量つけて洗います。
洗い終わったら布で優しく拭くか、布巾のようにつるして干してもよいです。
折らずに常温か冷暗所で保管しておきましょう。
使用時の注意点はこちらです。
- 蜜蝋が溶けるので、お湯で洗うのはNGです。
- 電子レンジの使用や食洗器の使用もできません。
- 食品や食器は冷ましてから包むようにしましょう。
- 蜜蝋ラップは熱湯消毒ができないため、生魚や生肉などは直接包まないようにしましょう。
- 酸に弱いので、レモンやパイナップルなどには使えません。
蜜蝋ははちみつを含んでいます。
はちみつのアレルギーのある方や、1歳未満の子どもへの使用は避けましょう。