歯磨き粉には危険な成分も含まれていますが、ドラッグストアで購入できる、安全な歯磨き粉もあります。
虫歯予防によいフッ素も、子どもにとっては濃度が濃すぎると危険です。
歯磨き粉の成分を正しく理解した上で、安全な歯磨き粉を選択したいですね。
今回は、歯磨き粉に含まれる危険な成分や、ドラッグストアで買える安全な歯磨き粉、子どもでも使える安全な歯磨き粉など、詳しくお話していきます。
安全な歯磨き粉って?危険だと言われる成分

歯磨き粉には、いくつか危険だと言われる成分がありますが、こちらでは主な成分を4つ紹介します。
- ラウリル硫酸ナトリウム(Na)
- 無水ケイ酸、炭酸カルシウム
- サッカリンナトリウム
- フッ素
それぞれ詳しく解説します。
ラウリル硫酸ナトリウム(Na)
ラウリル硫酸ナトリウムは、合成界面活性剤の1つです。
洗浄力を高めたり、泡立ちをよくするために使用され、食器用洗剤や洗濯洗剤、シャンプーなどにも含まれます。
ラウリル硫酸ナトリウムを含む歯磨き粉によって、口内炎ができたり、口臭の原因となったり、味覚障害が起こる可能性があります。
ラウリル硫酸ナトリウムを含む歯磨き粉は、うがいをしてしっかり洗い流すのが前提です。
そのため、うがいが難しい子どもや高齢者などは、特に避けたい成分です。
無水ケイ酸、炭酸ナトリウム
無水ケイ酸や炭酸ナトリウムは、研磨剤です。
歯磨き粉の成分表には「清掃剤」と表示される場合もあり、リン酸カルシウム、リン酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなど、他にも多くの種類があります。
研磨剤は、歯の着色汚れ(ステイン)を落とすのに効果的で、ホワイトニング用の歯磨き粉には強い研磨剤が含まれるケースが多いです。
ただ、歯の表面まで傷つけてしまう恐れがあり、知覚過敏などの危険性があります。
多量に使いすぎたり、力を入れすぎないよう注意しましょう。
サッカリンナトリウム
サッカリンナトリウムは、人工甘味料の一種で、砂糖の500倍の甘みがあります。
子ども用の歯磨き粉によく使用されます。
以前は発がん性が指摘されていましたが、研究によって「発がん性はない」と発表されました。
サッカリンナトリウムによって、肥満になる可能性があります。
厚生労働省は、「サッカリンナトリウムは1日に1kgあたり5mg」と推奨しています。
フッ素
フッ素は、虫歯予防に効果的な成分ですが、大量使用によって急性中毒の危険があります。
また、子どもの場合には、高濃度のフッ素によって、フッ素症を起こす危険があります。
フッ素症は、歯の表面がまだらに白く濁ったり、白い斑点ができる疾患です。
そのため、厚生労働省では、子どものフッ素濃度を年齢によって細かく分けています。
年齢 | 歯磨き粉の使用量 | フッ素濃度 |
---|---|---|
歯が生えてから2歳 | 米粒程度 (2mm程度) | 900~1,000ppm |
3~5歳 | グリーンピース程度 (5mm程度) | 900~1,000ppm |
6歳以上 | 歯ブラシ全体(1.5~2cm程度) | 1,400~1,500ppm |
6歳未満は1,000ppm以下の濃度のフッ素が望ましいということです。
ただし、こちらの基準は数年で更新される場合もあるため、最新の情報をチェックしてください
安全な歯磨き粉でドラックストアに売っている商品

ドラッグストアで購入できる、安全な歯磨き粉を2つ紹介します。
シャボン玉のせっけん歯磨きは、界面活性剤や防腐剤、着色料を使用していません。
発泡剤は石けん成分のみのため、やさしい泡立ちです。
すべて天然素材で作られています。
シロクは100%天然由来成分で、合成界面活性剤不使用の「生歯磨き粉」です。
ホワイトニング効果が高いという評判です。
安全な歯磨き粉で子供でも使えるもの

安全な歯磨き粉で、子どもでも使えるものを2つ紹介します。
チェックアップジェルは、研磨剤不使用です。
低発砲でうがいが軽く済むため、うがいがうまくできない年齢の子どもにもおすすめです。
フッ素がすみずみまで広がりやすいジェルタイプで、香味によってフッ素の配合量が異なります。
こちらのバナナはフッ素500ppm含有なので、子どもの年齢に合わせて香味を選択しましょう。
アロベビーの歯磨き粉は、食品由来の歯磨きジェルで、飲み込んでも安心です。
フッ素、発泡剤、研磨剤不使用で、歯の生え始めや歯磨き粉デビューにもおすすめです。
100%天然由来の無添加で、開発から生産まですべて日本でされていて安心ですね。
研磨剤なしの歯磨き粉一覧
デントヘルスの歯磨きジェルは、歯槽膿漏にもおすすめの薬用成分が多く含まれています。
香味も刺激の少ないマイルドハーブミントです。
デントシステマSP-Tジェルは、歯周病ケアにおすすめの歯磨き粉です。
弱ってきた部位も優しくケアできます。
シュミテクトのトゥルーホワイトは、研磨剤不使用で、知覚過敏に配慮された商品です。
高濃度フッ素が含まれていてしっかり虫歯予防をしながら、知覚過敏でもシミることなくホワイトニングが可能です。
ウエルテックのジェルコートFは、歯科医院や病院でも取り扱われている歯磨き粉です。
通常の歯磨き粉としても、フッ素コート剤としてもおすすめです。
研磨剤・発泡剤も無配合ですよ。
そもそも歯磨き粉は必要なのか

歯磨き粉が必要かどうかは、その人の状態によります。
歯磨き粉の使用に関わらず、歯磨きは、虫歯や歯周病の原因となる歯垢をしっかり落とすことが大切です。
ただ、「口臭を予防したい」「ホワイトニングをしたい」という場合は、目的に応じた歯磨き粉を使用する方が効果的です。
また、虫歯の予防のためには、フッ素の使用が推奨されています。
からみがきを好む場合、歯磨き粉なしでブラッシングをし、
その後にフッ素入りの歯磨き粉を使用して、
歯全体にいきわたらせる程度に磨きましょう。(ダブルブラッシング)
フッ化物配合歯磨剤 | e-ヘルスネット(厚生労働省)
まとめ
今回は、安全な歯磨き粉について詳しくお話しました。
歯磨き粉には様々な成分が含まれており、値段もピンキリです。
ただ、値段が高い商品は、危険な成分をできるだけ使わないなどの配慮をされている場合が多いです。
値段だけで選ぶのではなく、成分表も確認し、自分のお口の悩みに合わせて、より安全で自分に合う歯磨き粉を選択してくださいね。